2005-06-18

Steve Winwood Live in Atlantic City, NJ (2005/06/18)

カジノで見たウィンウッドライブ。前回のリベンジなるか?

セットリスト

1.40,000 Headmen (6分)
2.Different Light (10分)
3.Empty Pages (6分)
4.Can't find my way home (5分)
5.Bully (7分)
6.Cigano (10分)
7.Who knows what tomorrow may bring (10分)
8.Higher love (9分)
9.Low spark of high heeled boys (23分)
10.Back in the high life (10分)
11.Dear Mr. Fantasy (7分)
12.I'm a man (6分)
[アンコール]
13.Crossroads (7分)
14.Gimme some lovin' (8分)

[カジノの町でのライブ]
Baltimoreでのライブからわずか4日後、今度はAtlantic Cityでのライブだ!この2都市は距離的には240kmしか離れてないが、 Baltimoreの後スティーブは16日にRama(カナダ)、17日にVerona(NY)でそれぞれライブをしている。全米ツアーをする方も移動が 本当に大変だろう。そういう自分もBaltimoreでのライブ後に自宅へ戻ったので、再度出直しだ。 Atlantic Cityまでの距離から推定して、 飛ばせば6時間で着くかなと思ったのだが。。。 当日、自宅を出発してからひたすら北へ向かう。4時間半後にBaltimoreの町を通過。もちろんここは4日前にライブを見た場所だ。 目を閉じればあのときの情景がくっきりうかぶ、、、と言いたいところだが運転中に目を閉じるわけにはいかない。 でもその辺りから 徐々に渋滞になっていった。結局Atlantic Cityまで8時間かかってしまい、そのうえ予約したホテルを探すのに30分もかかってしまった。 Atlantic Cityは東のラスベガスと言われているカジノで有名な町だ。去年までのツアーではミュージック フェスティバルでのライブが 多かったように思うが、なぜか今年はカジノでのライブが多い。おそらく、もっといろんな人に自分のライブを聴いてほしいと思っている のだろう。カジノなら客層も結構違うだろうし。

[Borgata Hotel & Casinoへ]
ホテルにチェックイン後シャワーを浴び、夕食を簡単にすませて会場の Borgata Hotel & Casinoへ出発した。Borgataはカジノとホテルが一緒になっていて、 またコンサート会場はカジノと隣合わせになっていた。そこには開演の30分前に着いたのだが、ライブ会場は多目的の イベントホールであったのにはびっくりした。でもカジノに音楽専用ホールを期待するのは無理があるか。そこは最大3700人収容の ホールであったが、会場にただ椅子を並べてあるだけなのだ。なんかカジノの余興としてスティーブがライブをするみたいに 思えたのだが。。。 カジノをしに来たついでにウィンウッドライブを見る人たちもいるだろうから、自分もウィンウッドライブを楽しむついでに一攫千金も ねらってやろうかとひそかに思った。 自分の席は前から6列目でしかもオルガンの前だったが、Baltimoreでのことがあったので、もっと後ろでないとボーカルがちゃんと 聞こえないのではないか、と思ってしまった。でも座って観ることができるなんて本当にラクでいい。座ってみれるなんて実に98年の アトランタ以来だ。 お客の入りは開演予定時刻の8時になっても50%程度だった。カジノではお客は入らないのかと思っていると、そこからどんどん客が 入り始め、満員になった。飛び入りで見ることにした人たちも大勢いたのだろうか。待望のライブは15分遅れで始まった。

[ライブが始まった!!]
1曲目はジャズっぽいフルートソロから始まった。ひょっとしてと思ってたらやっぱり40,000 Headmenだった。 気になるボーカルは、、、音量がでかい!!しかもすごくはっきり聞こえる。 ボーカルの音量は前回Baltimoreの100倍ぐらいあったかのように感じる。いや~~でも、スティーブのボーカルは素晴らしい。 声がすごくよく出ていて、それが会場全体に響き渡った。次のDifferent LightとEmpty Pagesは前回やってくれなかった曲だったので うれしかった。オルガンもすこぶる快調だ。前者のとき、パーカッションのKarl Vanden Bosscheは右手にタンバリンを持ち、 左手でコンガをたたく。CDのバージョンと似たような雰囲気を出していた。 その次のCan't find my way homeでは聴衆がとても盛り上がった。おそらく飛び入りでみることにした人たちでも知っている曲 だったのだろう。BullyとCiganoではさすがにスティーブとジョゼの息があっていた。過去2年間でたくさん演奏してきた曲だからか、 余裕もみえる。ジョゼのギターソロもさえていていい。彼は去年までと違って黒いシャツを着ている。胸の部分になにやら十字っぽい 模様がみえる。ちなみにBaltimoreでもこのシャツだった。この2曲ではパーカッションもけっこういい味を出していた。 Who knows~ではSAXのJay Davidsonがジャズっぽいソロを披露した。曲の後半になるとそのJayがバックボーカルをしていたのだが、 突然パーカッションのKarlがタンバリンを手に持ってステージの前に出て来て、Jayと一緒にバックボーカルをし始めた。 Baltimoreでのライブではそうしなかったので、ちょっとびっくりした。 Higher LoveではJayが本格的なアドリブソロをみせた。もちろん聴衆皆が知っている曲なので、これもかなり盛り上がった。 スティーブのボーカルもよかった。Low Sparkでのジョゼのギターソロも何回見ても飽きることはない気がする。

[見事にリベンジを果たす!]
Back in the high lifeではボーカルもマンドリンもはっきり聞こえて僕も大満足。もうここ までで前回のリベンジは果たした気がした。 Dear Mr. Fantasyではオルガン、ギター、ドラムすべての音量がでかい。ドラマーのDavide Giovanniniもここぞとばかり叩きまくる。 前回もそうだったが、かなり熱い演奏になった。おまけにラストの盛り上がる部分でなぜか全体の音量がさらに大きくなった。 ちょっと耳をつんざくほどだ。でもそのおかげで会場もとても盛り上がった。ラストはI'm a man。リズムセクションがとても良かったし スティーブのボーカル、オルガンも相変わらずいい。曲のエンディングを少し変えていた。 アンコールの1曲目はCrossroads。Jayが吹くブルースハープはとてもしぶい。でもオルガンの音量が大きすぎのような気がした。 最後はGimme Some Lovin'。もう何も言うことはない。正直言ってカジノでこんなに素晴らしいライブを体験できるとは思わなかった。 飛び入りで見ることにしたお客さんたちも大満足であろう。いやぁ、みなさんにも見せてあげたかったです。。。

[ライブを終えて]
ライブを楽しんだついでに一攫千金もねらうつもりだったのだが、、、お金では買えないものを手に入れて実に満足したため、 結局カジノで遊ぶことをすっかり忘れてAtlantic Cityをあとにしたのだった。 それにしても、往復16時間かけたかいがありました(こんなにかかるとは予想してなかったけど)。でも運転しまくりの 1週間だった。Baltimoreの分を含めると今週だけで計2000km走ったことになる。というわけで、今回も無理をしてしまいました、 やれやれ。

[さて次は?]
2つのライブを見た後、次のライブはどう攻めるべきか考えてみた。ある秘策を思いついたのだが、、、それは実現するであろうか? 乞うご期待!!

2005-06-14

Steve Winwood Live in Baltimore, MD (2005/06/14)

 今年もやっぱりウィンウッドです!ライブ終了後に嬉しいことが。

セットリスト
1.Now that you are alive (6分)
2.40,000 headmen (7分)
3.Walking on (5分)
4.Can't find my way home (5分)
5.Cigano (10分)
6.Rainmaker (12分)
[休憩 (15分)]
7.Leave a FAX or Send a Message (16分)
8.Bully (7分)
9.Who knows what tomorrow may bring (9分)
10.Higher Love (9分)
11.Low spark of high heeled boys (22分)
12.Back in the High life (10分)
13.Dear Mr. Fantasy (9分)
14.I'm a man (6分)
[アンコール]
15.Crossroads (7分)
16.Gimme some lovin' (8分)


[ウィンウッド、2005年も全米ツアー]
去年のボナルーでスティーブがトラフィックの再結成を高らかに宣言するのを目の前で聞いたのが今から一年前。 しかし今年始めにジム・キャパルディが天国へと旅立ち、再結成は夢と消えた。長年の友人を亡くし、スティーブの音楽活動にも 影響するかと思っていたが、 今年も全米ツアーをやると知ってとてもうれしかった。About Timeのツアーも今年で3年目になるので、今までと少し変えてくる だろうと予想していたが、バンドのメンバーをギターのJose Neto(ジョゼ・ネト)以外は一新してきたのにはちょっとびっくりした。 はたして今年はどんな演奏をみせてくれるのか。

[ライブ会場に着く ]
当日は渋滞があったので、思っていたよりも遅くついたのだが、まだ会場の入り口には全然人が並んでない。去年も経験したことだが、 アメリカ人は並ぶことにそんなに熱心ではないようだ。時間があったのでどこかで軽く何か食べようと思ったのだが、その付近には そういうものは見当たらないようだった。仕方なく何も食べずに列に並ぶことにした。軽食は少しもっていたのでまあなんとかなるだろう、 と思ったのだが、実はこの考えが甘かった。 7時に入場するとき、会場のスタッフが僕のポーチをチェックして、「飲食物は持ち込み禁止」だと知らされた。そのため持っていた 飲み物はその場ですべて飲み、軽食の方は捨てるはめになってしまった。。。(あとでこれがかなり響くことになる)

[ライブ開始を待つ]
メリーランド州Baltimoreにある Rams Head Live! は1600人収容の小ホールでほぼ全席立ち見である。自分は例によって最前列の中央やや左。 オルガンまで3m、SAXのポジションまで2mぐらいのところに陣取った。開演の9時までヒマだったので、去年のAshevilleライブの時も したように、ステージに上半身をのばしてオルガン横においてあるモニターを覗いてみた。そこに写っていたのは自分の知らない 曲の歌詞のようだった。ひょっとして新曲なのか?それから、そのモニターのまえにはMac Miniがちょこんと置いてあった。 実はスティーブもマックが好きなのだと勝手に結論づけてしまう。その後ステージ上をくまなく観察すると、思いがけないものを 発見!! 自分のすぐ前にサックス奏者がつかうフォルダが置いてあって、そこに今日のセットリストがのっているではないか! 再び上半身を思いっきりのばしてのぞいてみると、、、 何?1曲目がNow that you are aliveとはちょっと意外。 おっ、Rainmakerをやるじゃん。え、アンコールにCrossroadsだ!でもDifferent Lightはやらないのか。。。 セットリストを事前に知ってしまうと、ライブ時の楽しみがなくなるという見方もできるけど、まあ開演までとてもヒマだったので、 時間をつぶすことができてよかったです。 会場を見渡すと、聴衆はやはり中年以上が多い。 自分はAbout TimeのTシャツを着てきたが、ウィンウッドのTシャツを着ている人は他にはいないようだ。

[待望のライブが始まったが、しかし、、、]
9時過ぎに注目の1曲目が始まったが、スティーブが歌い始めて唖然とした。ギターとドラムの音量が大きすぎて、 それ以外の楽器が全然聞こえない。特にボーカルはもうかすかにしか聞こえてこない。去年のAsheville でも同じことが 起きたのだが、今回の方がひどい。スティーブが口を大きく開けて歌っているのがよく見えるが、それでも聞こえないのは 全く皮肉である。ボーカルは脳内補正して聴くしかないが、それでは楽しめるわけがない。 小ホールでの最前列は演奏者を見るぶんには申し分ないが、音のバランスは最悪だと言わざるをえない。 特にギターの音量が大きすぎるように感じた。まぁ自分の目の前にジョゼのギターアンプが置いてあるのでそれも当然か。 1,3曲目はライブで聴くのが初めてなので注目していたのだが、 ボーカルがよく聞こえないのに動揺してなんだかよくわからないうちに終わってしまった。。。 その次のCan't Find My Way Homeはボナルーでも聴いて感動した思い出の曲だ。 イントロでスティーブが自分の目の前わずか 1mの所までよってきた。手をのばせば足にさわってしまえる距離だが、さすがにそんなことはできない。 そのかわり、スティーブの足下から顔を見上げるというかなり奇妙な体験ができた。相変わらずボーカルはよく聞こえないが そのかわりに下から見上げるスティーブ を脳裏に焼き付けるようにした。ライブ前半の最後はトラフィックのRainmakerだ。オルガンのソロから始まり、なにやらしっとりと した感じだ。曲のイントロでいきなりドラマーが立ち上がり何やら意味不明のかけ声を発した。あれはいったいなんだったのだろうか。。。 曲の後半になるとギター、パーカッション、ドラムがにぎやかになり、かなりジャムっぽくなった。

[後半が始まる]
休憩をはさんで後半の1曲目はジョゼのインスト曲であるFAXだ。皮肉にもボーカルがないため、この曲はわりと印象に残った。 ソプラノサックスでのテーマのあと、オルガン、パーカッションとソロが渡り、最後はドラマーのDavide Giovanniniが燃えるような 激しいソロを披露する。FAXはどっちかというと落ち着いた感じの曲なのだから、そこまで激しくしなくてもいいように思ったが。。。 ソロはなかったがこの曲をまとめているのはジョゼのギターであると実感した。 Low Sparkでは哀愁を帯びたジャズっぽいサックスソロが印象的だった。サックスのJay Davidsonはアドリブで吹きまくるという タイプだ。元はジャズ出身なのだろうか。この曲でもジョゼのスケールの大きいギターソロはやはり健在だった。 今回も自分はジョゼのほぼ正面にいるにもかかわらず、彼とアイコンタクトはなぜかあまりできなかった。 Back In the High Lifeのイントロの時もスティーブは自分の方によってきた。再び下からスティーブを見上げる。困ったことに この曲ではボーカルとマンドリンは全く聞こえなかった。。。周りの人が皆歌うので、それにかき消されてしまったのだ。 皮肉にも自分のすぐ後ろの人の歌声はよく聞こえる。まるで大カラオケ大会のようだった。 後ろの方に行けばボーカルもよく聞こえると周りのひとに言われて、そうしようかとおもったが、Ashevilleのときのようにライブ 途中からボーカルの音量が上がる可能性もあったので結局最前列に残ることにした。 今から思えば、ここの会場では2階席が一番良かったかもしれない。会場が小さいので、2階席でもステージから10mぐらいしか離れ ていない。そのあたりならおそらく音のバランスもずっといいだろうし、ステージもよく見渡せる。 今回のライブではギターの音量が大きめだったこともあって、Dear Mr. Fantasyは迫力があった。おまけにこのドラマーは激しく なりがちなので、この曲はとても熱い演奏になった。 Gimme Some Lovin'が終わってライブ終了直後、去年のAshevilleのときと同じようなタイミングでスティーブに右手を差し出した のだが、なんと空振り!!自分の隣の人までは握手をしてもらえたのに、残念。。。 最前列でみることができたが、ボーカルがほとんど聞こえなかったため、ライブで完全燃焼するにはいたらなかった。もしまた 小ホールで見る機会があったら、後ろの方や2階席に行くことを考えなくてはならないだろう。

[ライブ終了後、疲れがどっとでる]
ライブ中はさほど気にならなかったのだが、ライブ終了後にかなり体が消耗していることに気づく。会場の外に出ると、ホットドッグ などの屋台がでていたので、そこで適当に食べ物を買って一気に食べた。 でもその直後、いままでたまっていた疲れがどっとでて、動けなくなってしまった。会場入りする際に軽食を取り上げられてしまったため、 この日は昼食後12時間何も食べることができなかったのだ。 しかも午後は数時間車を運転し、さらに7時に会場入りしてから12時までホールにずっと立っていたのだ。実は今回ライブを見るに あたって「無理をしない」という目標を立てたのに、これでは全く逆である。 そもそも昼食後12時間何も食べなかったというのは、 生まれてから今日が初めてではないか!

[それでも次の作戦を開始!]
でもこのまま終わってしまうわけにはいかない。そこで気力を振り絞って次の「作戦」を開始する。コンサート会場の裏通りに 移動するとそこにはウィンウッドの大きなツアーバスが横付けされていてファン数人が すでに集合している。自分もそこに加わり、スティーブを「待ち伏せ」することにした。体力を消耗しきっていたので、その場に しゃがんでじっと待つ。スタッフが機材等をバスに詰め込むのが終わってからしばらくして、 1:15にようやくスティーブが出てきた!疲れていたのだが、その時だけ元気になった。 スティーブは黒い帽子をかぶり、ライブの時とはちょっと違う雰囲気だ。これが「素顔のスティーブ」なのだろうか。ファン 一人一人に丁寧に対応するさまはまさに英国紳士だ。それにしても自分の目の前にいるなんて ホント夢のようだ。。。そこで素晴らしいことがいろいろ起きたのですが、、、 強烈すぎるのでちょっとここには書けません。ご想像におまかせします(笑)。 でもそこで起きたことを一つだけ書きましょう。日本でもぜひライブをしてください、とスティーブにお願いしておきました (でもはっきりとした返事はもらえませんでしたが)。

スティーブとお別れしてからようやく自分も会場を後にする。 すでにふらふらであったが、なんとか気力を振り絞って必死の思いで車を運転する。だらだらと脂汗が吹き出てきてとまらない。 やっとのことで午前2時にホテルに戻り、部屋へ入るなりそのままベッドに倒れ込んだ。 でも翌朝は6時に起床でした。。。う~ん、無理しまくりですね。今回も結構つらかったな。

[さて次は?]
スティーブに直接会えたのは素晴らしかったが、ライブのことを考えるとなんか複雑な気持ちだ。 彼の音楽に魅せられてライブにくるのだから、ボーカルがよく聞こえなかったのは本当に残念だった。 ライブで完全燃焼することはできなかったので、このリベンジは4日後のAtlantic Cityで!! さて、次回のライブにはどう望むべきか。。。作戦を練ることにした。