2016-07-30

The Ghost Goes Gear (1966)

Spencer Davis Group出演のコメディー映画 The Ghost Goes Gear (1966) からの話題です。(映画の詳細はstevewinwood.infoのページをどうぞ。)この映画でSDGは5曲演奏しています。演奏順に 1. When I Come Home, 2. Midnight Special, 3. On the Green Light, 4. Nobody Knows You When You're Down And Out, (5. Jam Session)。ほとんどはyoutubeで見ることができます。3の映像が一番笑えます、皆まともに演奏できてないので。

1,2,3の演奏はSDGのアルバムの演奏と同じなので、映画ではリップシンク。でもスティーブは目立ってますね。3と5でスティーブが弾いている白いハモンドオルガンはM102。4はアルバムの演奏とは微妙に異なっています。映画用に短いバージョンを録音して、それのリップシンクなんでしょう。どちらもいいけど映画のバージョンの方が好きです。スティーブのボーカルには改めて圧倒されます。これは18歳の時だからさらにびっくり。5は映画のために録音されたSDGのジャムセッション。わずか1分半の短い演奏ですが、スティーブは白いオルガンを弾きまくっています。最後の方に出てくるキーボードのような音は誰が弾いているのでしょうか。


4. Nobody Knows You When You're Down And Out 
(From the movie The Ghost Goes Gear)

映画でスティーブはほとんどしゃべらないけど時々何か言ってますね。でも “What?” “let’s go”, “oh...”, “yes, please”など。こういうのはセリフというより、その場の雰囲気で出てきそうですが。。。でも映画の最初の方でドラムを渡してくれと言われて、”What do you mean?” と言ってます。これが唯一のセルフかも。

このDVD(リリースは2000年)のExtraに、コメンテーターのMartin Lewisさんとスペンサー・デイヴィスが対談をしています。スペンサーのコメントをいくつか。SDGがこの映画の出演に選ばれた理由は分からない。映画リリースの1966年はSDGにとって一番忙しい年だった。ツアーと並行して映画の撮影をしたので、ライブが午前1-2時まである日でも、映画の撮影のために午前3-4時に起きなくてはいけない、という生活を続けていた。またSDGのコンピレーションCD ”Eight Gigs A Week”のタイトルはその頃の状況から名付けた。この映画にはSDGのヒット曲は一つも含まれてないが、どれもSDGらしい曲ばかりだ。またNobody Knows You When You're Down And Outの曲は自分がバンドに紹介した。

それからこの対談(収録は2000年か)の一番最後の締めで、コメンテーターのMartin Lewisさんが、SDGの再結成が近いうちに行われるのを期待します、と言ったらスペンサー・デイヴィスが(そんなことあるもんか、という感じで)高笑いをして対談が終了します。(先日、再結成関連の記事を書いたけど、バンドリーダーがそうでは難しいでしょう、まあ一夜のみという条件なので状況は多少違うでしょうか。)

それからSpencer Davisのインタビュー(2004年)を聞いてみましたが、ウィンウッドと会うこともあり、お互い良い関係を保っているそうです。現在でもそうだといいですね。

関連記事:(2016-07-18) Spencer Davis Group再結成の嘆願書

2016-07-19

夏の全米ライブが終了

ウィンウッドがSteely Danと全米を回ったライブが終了しました(全25公演)。最終公演(7/17 Pittsburgh, PA)のレビュー記事も好意的で、ウィンウッドのライブ中にスタンディング・オベーションが5回起きたと伝えています(その5曲とはI'm a Man, Can't Find My Way Back Home, Low Spark of High Heeled Boys, Dear Mr. Fantasy, Gimme Some Lovin' )。


今回のツアーではオープニング・アクトだったのでライブは1時間。セットリストは毎回同じでした↓

Steve Winwood
2016 US Tour Setlist

1. I'm a man
2. Pearly Queen
3. At Times We Do Forget
4. Can't find my way home
5. Them Changes
6. Low Spark of High Heeled Boys
7. Higher Love
8. Dear Mr. Fantasy
9. Gimme Some Lovin'

セットリストの唯一の例外は、以前書いたようにTampa (6/30)でのライブ。でもジョゼの病気はすぐに回復したようです。だけどこのビデオを見て分かるように、彼は7/3のCamden, NJのライブではずっと座って演奏しました。ちなみにこれはたった17分間でライブが全部見れる不思議なビデオです。

またSteely Danとウィンウッドの共演は実現しなかった模様。

ちなみに前回(2011年)両者がオーストラリア/ニュージーランドのツアーで共演した時のビデオはSteely Danのウェブサイトにのっています。それにこのページにはウィンウッドやバンドの写真もあります。ウェブサイトが充実しているのはうらやましいですね。ウィンウッドのオフィシャルサイトはもうちょっとましにならないものでしょうか。

それからツアーのオフィシャルブログのページはアドレスが変わって復活しています。書いている人は以前と違うようで、毎回2−3公演まとめてのせています。でもまだ全部の記事はアップされてなく、あと2週間分残ってます。書いてあることはそんなに面白くなかったけど、ライブ会場でいい人たち(会場のスタッフなど)に会い、たった1日でさよならして次へ向かう、そして次の場所でも同じことが起きてまた次へ。。。あとバスの中で寝て起きたら次のコンサート会場に着いていて、素敵な街なのにライブ終了後にすぐにそこを出発して次の都市へ向かう、そしてその繰り返し。。。

スティーブはこれで2003年から14年間連続のツアーを終了したわけですが、今まで思い返すと彼が病気でライブをキャンセルしたことは記憶にありません。彼の現在の年齢を考えるとこれはとてもすごいことだと思います。まああれだけ両手両足を動かし、歌も歌っていればかなりいい運動になるのでは、と思いますが。実はスティーブにとってライブは健康を保つ秘訣なのでしょうか。

2016-07-18

Spencer Davis Group再結成の嘆願書

スペンサー・デイヴィス・グループのニュースは珍しいですね。SDGと言えば、ウィンウッド兄弟の脱退(1967年)からもう50年になります。。。

SDGの一夜だけの再結成を求める嘆願書が出たという意外な記事を見つけました(記事中にSDGの珍しい写真あり)。それによると、オリジナルメンバー(Spencer Davis, Muff Winwood, Steve Winwood, Pete York)による一夜だけの再結成をイギリスのBirmingham(SDG結成の地)のTown Hallで行って欲しいとあります。この嘆願書を作ったのはBirmingham出身のカナダ人の方。でもドラマーのPete Yorkも深く関わっていて、彼がファンのサポートをリクエストしています。嘆願書はbrumbeatのサイトにあり、「お金が目当てではなく、今がその時期だ (It’s About Time!)」と書いてあります。スティーブの2003年のソロアルバム名を出してきて、それとなく彼の気を引こうとしてるのでしょうか。

現実的には、Muffは50年前のSDG脱退後にミュージシャン活動から手を引いたので、彼の参加は難しいでしょう。さてスティーブはどう反応するのか、注目しましょう。

2016-07-17

Milwaukee, WI (7/16)

ここのところレビュー記事は見かけなかったけど、久々に出ました。7/16に行われたウィスコンシン州のミルウォーキーの記事で、好意的なレビューになってます。Gimme Some Lovin’でのウィンウッドのボーカルは、1966年の録音時と同様に心地よくてソウルフルだったと伝えています。

記事によればSteely Danの Donald Fagen はウィンウッドのライブを見ると怖くなる、と語ったそうです。オープニング・アクトを務めるウィンウッドは、自分たちと同じロック殿堂入りしたミュージシャンなので、それが彼らにかなりのプレッシャーになっているのでしょう。ミュージシャンならではのコメントですね。

またコンサートの写真はこちらに出ています。ウィンウッド・ライブの写真は計4枚。

ちなみに金属探知機(たった4つしかなかったそうだ)によるチェックが必要だったため、会場入りの待ち時間が30-40分ほどかかってしまい、多くの観客がウィンウッドのライブに遅刻したか全然見れなかったと書いてあります。でも前述の写真(2ページ目)を見る限り観客の入りは上々ですね(自分が行ったライブの時の方が入ってませんでした)。空がまだ明るいので、これはコンサートの始めの方に撮られたのだと思います。実際にはライブ開始を遅らせたのでしょうか。

それからセットリストは毎回同じです。

2016-07-02

Tampa, FL (6/30)ではちょっとした異変が!

6/30にフロリダ州タンパのMidFlorida Amphitheatreで行われたウィンウッド・ライブでは、ギタリストのジョゼ・ネトが病気のため参加できませんでしたが、残りのメンバー4人で1時間のコンサートをやってしまいました!リード・ギタリストなしでもライブが出来てしまうとはお見事。つまりSW(vo,org,g)に加えて、sax/fl, perc, Drの4人でした。トラフィック時代のトリオ演奏に近い状態ですね。ウィンウッドのfacebookにこの日のファンタジーの演奏がアップされています。(また下のHad to cryのyoutubeビデオを見ると、演奏前にスティーブがジョゼの病気のことを説明しているのがわかります。またこの曲のビデオにはジョゼのギターがステージに置いてあるのが見える)この日のセットリストはsetlist.fmのサイトによれば以下の通り。

Steve Winwood
2016-06-30 MidFlorida Amphitheatre, Tampa, Florida

(リンクはyoutubeのビデオ)
1. Forty Thousand Headmen
2. Glad
3. Can't Find My Way Home
4. Had to Cry Today
5. The Low Spark of High Heeled Boys
6. Higher Love
7. Dear Mr. Fantasy
8. Gimme Some Lovin'

現在youtube にはこの日のライブからHigher Loveを除いた全ての演奏がアップされてます。ギターなしのGladは特にトラフィック時代の雰囲気がしますね。スティーブはオルガンを弾きまくっている感じ。この勢いでFreedom Riderもやって欲しかったけど。Had to cry todayもBlind Faith時代みたいな感じ(当時はもちろんEric Claptonがギター)。この曲ではオルガンのポールブースが足も使っていますね。Low Sparkは出だしのオルガンがちょっとよく聞こえてなく、何の曲か聴衆は最初分かってなかったようです。(通常はジョゼがギターでイントロをやるので、出だしから歓声があがるものだが。)Forty Thousand Headmenではスティーブはオルガンでした。この日の演奏曲で、ジョゼが抜けた影響が最も大きかったと思われるのはLow SparkとHigher Loveだと思う(彼のソロがなくなったので)。

それにしてもジョゼの病気が気になります。早く良くなってほしいですね。