2015-12-07

Trafficライブ(1994)の楽器編成

前回の記事を書いたときに、1994年当時のトラフィックのライブの楽器編成をThe Last Great Traffic JamのDVDを見て調べたのでまとめてみました。曲によってめまぐるしく変わるのでちょっとびっくり。同じ組み合わせはほとんどないですね (**)。このバンドにはSteve, Randall, Mikeと3種類以上の楽器を弾くメンバーが3人もいるので、曲によって最適な組み合わせを考慮したのでしょう。ついでなのでWoodstockのライブ映像から曲を3曲、またブログで紹介したTVライブ(Nowhere is their freedom, Here comes a man)も調べたので載せてあります。

ちなみにBack Vocalはきちんと調べてないので載せてません。また演奏形態はコンサートによって異なる場合があります(ライブによってはSteveがLight upやRock & Roll Stewでメインボーカルをやっていたこともある)。バンドのメンバーは Steve Winwood, Jim Capaldi, Randall Bramblett, Mike Mcevoy, Walfredo Reyes, Jr., Rosco Geeの6名。ギミサムのイントロでスティーブはカウベルを叩いてますね。それからPearly QueenやFantasyの最後でハーモニカが聞こえてきて、7人目のメンバーが突如加わったか?と思いきや、DVDをよく見るとRandallがハーモニカを左手で、ピアノを右手で同時に演奏してました。。。こんなことしてたなんて今まで知りませんでしたが。。。ちなみにこれはWoodstockの動画を見た方がよく分かります: Fantasy (1:09:03)。また同動画のPearlyでは演奏中にピアノの上に置いてあるハーモニカを左手で掴む様子が映っている(4:48)。  



Steve W.
Randall B.
Mike M.
Jim 
C.
WR Jr.
Rosco Gee
The Last Great Traffic Jam (DVD)






1. Pearly
Queen
vo, g
p, harm
org
dr
perc
b
2. Medicated Goo
vo, g
sax
p
dr
perc
b
3.Mozambique
vo, g
perc, flute
org
dr
perc
b
4.  40,000 Headmen
vo, org
flute
acc. g
dr
perc
b
5. Glad
p
sax
org
dr
perc
b
6. Walking in the wind
vo, org
soprano sax
p
dr
perc
b
7.  Low Spark
vo,p
sax
org
dr
perc
b
8. Light Up or Leave me alone
g
p
org
perc, 
vo
dr
b
9. Dear Mr. Fantasy (*)
vo,g
p, harm
org
dr
perc
b
10. John Barleycorn
vo,
acc. g
flute
---
perc, 
vo
perc
---
11. Gimme Some Lovin
vo, perc, org
p
g
dr
perc
b













A. Freedom Rider
vo, p
sax, flute
org
dr
perc
b
B. Empty Pages
vo, p
---
org
dr
perc
b
C. Rock and Roll Stew
g
org
g
perc, 
vo
dr
b







(TV Live)






vo, org
perc, flute
p
dr
perc
b
vo, g
perc, flute
org, key
dr
perc
b


* Jerry Garcia on Guitar

** Voを無視すれば同じ組み合わせは5と7のみ。 1と9、それに3とEも実質同じだが、それぞれSWは異なるギターを使用。


2015-11-30

TrafficのHere Comes a ManのTV映像

前回はTrafficがJay LenoのTonight ShowのTV番組で演奏したNowhere is their freedomについて書きました。これはFar From Home (1994)のアルバムのプロモ活動の一環でした。

今回は同アルバムのHere comes a manのTVライブの紹介。Jay Lenoのライバル番組だったDavid LettermanのLate Showの番組への出演です。調べたら、ウィンウッドのこの番組への出演をまとめたページがありました。どれもyoutubeビデオですが。そしてどれも3~3分半ぐらいの演奏ですね。上から3番目のビデオは当時ブログで紹介しました。

そして4番目がHere comes a man。Nowhere~のときはオルガンだったけど、今回のウィンウッドはギター。ジムがほとんどアップにならないのがちょっと残念。前回紹介したJay Lenoの多少興奮したようなイントロと違い、David Lettermanのそれは淡々としていています(もちろん時間の制約はあるでしょう)。Nowhere~やこのHere comes a manはTrafficのライブDVDには収録されてないので貴重です。この両曲でRandall Bramblettがフルートを吹いている。しかしアルバムに出てくるフルートはChris Woodの演奏をサンプリングしたものをWinwoodが演奏しているそうです(Donsanovさん情報サンクスです!)。調べたらウィンウッドがそう言っているインタビュー記事がありました。それからこのTVライブのステージに(この演奏では使われない)サックスが置いてあるのがちょっと気になる。。。放送されてないだけで別の曲もやったんでしょうか?? でもこのアルバムにはサックスは入ってないので、どの曲のためにこれを用意したのかちょっと疑問。。。ステージにはピアノや別のギターなどは置いてないので、サックスだけあってもやる曲が限られそう。この当時ライブでよくやっていた曲を考えると、考えられそうなのはMedicated gooぐらい(Randallはサックス)かな。

2015-11-21

TrafficのNowhere is their freedomの貴重映像

Twitter経由でNowhere is their freedomのyoutubeビデオを教えてもらいました(情報感謝です!)。これはTrafficが1994年に米NBC TVの人気トーク番組 The Tonight Show with Jay Leno に出演した時のものです。このビデオは貴重ですね、今まで知りませんでした。皆若いし、生前のジムの姿があるし、それにスティーブの歌声は現在もいいけどそれより格段にいい。曲の演奏時間も4分を超えているし(確認してないけどこの手の番組では3分ぐらいが普通だと思う)。ビデオの時間が6分近いのにも驚いた。



この番組やライバル番組のLetterman's showなどにはスティーブは何回も出ているけど、演奏後のインタビュー/対談がある例は他に知りません。ひょっとして司会のジェイ・レノはスティーブかトラフィックのファンなのか? それによく見るとこのビデオの一番最後に彼がCDを開けてペンを取り出しているような動作があり、それにスティーブが反応しているので、これは多分サインをおねだりしたのでしょう。ということはこのCDは彼の持ち物なのか。もしそうならジェイ・レノがトラフィックファンだということの証か?? 彼はThe DeadとTrafficのジョイントツアーの話題を取り上げるぐらいだから、少なくともTrafficに詳しそうだという気はしました。

番組内で司会のレノはLA近郊のSan Bernardino, CAでのコンサートを宣伝している(ちなみにこの番組のスタジオもLAの近く)。winwoodfansのページによればこのライブが行われたのは1994年6/16(木)だ。レノはコンサートは「今週木曜」と言っているので、番組の放送日はその前日ではなく、6/13(月), 6/14(火)だろうが、上のページによれば6/14はLas Vegasでのコンサートなのでその日の収録はちょっと無理があるかも。したがって収録日は6/13か。tonight showの番組Wikipediaによると、番組は通常昼間収録でその日の夜に放送とあるので、収録&放送はおそらく6/13だろうか。。。 でもここまで書いてから検索してみたら、意外にもこの放送日は6/14でした。。。ちなみにおまけでこのTV演奏の写真を2つ見つけました。写真1 写真2 でもChris WoodとDave Masonとなってて笑えます。



2015-11-14

Refugees of the Heart (1990) の発売25周年

ウィンウッドのソロ6作目のアルバムRefugees of the Heart(1990年11月6日発売)の25周年を記念した記事が(ちょうど25年目の11/6に)ultimateclassicrock.comに出ました。スティーブの昔のインタビューからの引用が多くされています。記事中のリンクを見れば明らかなようにwinwoodfans.comにのっている複数の記事を元にしているのは明らかだけど、80年代と言えばまだインターネットがなかったので、オリジナルの記事はオンラインには出ていないのでしょう。

この記事から気になったウィンウッドの発言をピックアップしました。タイトルは「25年前:ウィンウッドはRefugeesで方向転換をした」です。
このアルバムはBack in the High Life (1986)とRoll With It(1988)という商業的にとても売れ、かつウィンウッドがグラミーを獲得して一躍有名になってから作られた。それら2作と違って、スティーブは自分の一番やりたい音楽を目指した。「このアルバムを他人がどう思うかは気にしなかった。だから自分が好きなアルバムを作った。10分を越す曲もあるが、長すぎるなどとは考えなかった。」
In the Light of Dayはスティーブと作詞担当のWill Jenningsが南アフリカのネルソン・マンデラ氏の刑務所からの解放のニュースを共に見て着想を得たそうだ。(以前ブログで書いたように、この2人はいつも何かを一緒にしながら曲の構想を練っていた。)刑務所にいたときのネルソン・マンデラ氏の夢を2人で空想してこの曲を作った。

ご存知のようにこのアルバムにはJim CapaldiがOne and Only Manで参加している。アルバムの曲がほぼ出来上がったときに、スティーブはまだ何か足りないと感じた。もっとアップテンポの曲が必要だと感じ、ジムに電話してスタジオに来てもらった。ほぼ1日で曲が完成したことに二人とも驚き、また出来栄えにも満足だった。「前2作の商業路線とは異なるが、そのときよりもずっとハッピーになった。私生活でも幸せであり、そういうことが無意識のうちに曲に反映されているのだろう。」

確かにこのアルバムが転機になり、ウィンウッドはより自分の好きな音楽にこだわっていったように思います。それにしてもこのアルバムがソロ6作目だから、それ以降過去25年間でスティーブはソロアルバムを3枚しか作っていません。一番最近が9作目のNine Lives (2008)だったのであれからもう7年が経ちますか。。。

2015-04-04

Winwoodの春のツアーで愛娘Lillyとの共演が実現?

今年の春の全米ツアー(といってもアメリカの東半分のみだが)は4/17から5/3まで11公演行われます。でもいろいろ検索したら思いがけない事を発見。なんとSpecial Guest: Lilly Winwoodの文字が2公演で散見されるではないか(4/19 Milwaukee4/21 Detroit)。ウィンウッドの愛娘のLillyは前座を務めるのか、または共演ステージが実現するのか。。。

こういうことはスティーブのオフィシャルサイトはもちろんFacebookやTwitterにも出てないのでちょっとびっくり。もし共演が実現するなら、いったいどういう曲なのだろうか。彼女をメインのボーカリストとして歌わせるのはちょっと無理がありそうだし、バックボーカルとギターで参加させるのか?でもこういうステージを自分が見たらたぶん複雑な心境になるかも。だけど音楽職人スティーブが認めるのであればそれなりのステージを期待してもいいのかな。

2015-04-17  State Theatre, Minneapolis, MN
2015-04-18  Chicago Theater, Chicago, IL
2015-04-19*  Riverside Theatre, Milwaukee, WI
2015-04-21*  The Fillmore, Detroit, MI
2015-04-23  The Space at Westbury, Westbury, NY
2015-04-24  The Capitol Theatre, Port Chester, NY
2015-04-25  The Capitol Theatre, Port Chester, NY
2015-04-27  State Theatre, New Brunswick, NJ
2015-04-28  Lyric Opera House, Baltimore, MD
2015-05-01  Fox Theatre, Atlanta, GA
2015-05-02  University of Alabama at Birmingham, Birmingham, AL
2015-05-03  New Orleans Jazz & Heritage Festival, New Orleans, LA

(*) With Special Guest: Lilly Winwood
赤字:追加公演
4/28のBaltimore公演はキャンセル


2015-03-22

Van Morrisonの新曲Fire In The Bellyにウィンウッドが参加

ヴァン・モリソンのニューアルバム Duets: Re-Working The Catalogue (3/23発売予定)に収録のFire In The Bellyにウィンウッドが参加しています(Donsanov様、情報感謝です!)。この曲は現在以下のサイトで聞けます。
http://duets.vanmorrison.com(オフィシャルサイト)
https://www.youtube.com/watch?v=Mu56P4BDpf0 (公式ページ)

スティーブのボーカルは力強く存在感があります。オルガンも彼らしいです。ソロもあるのがうれしい。聞いていてとても心地よく感じました。
またこの記事によれば、スティーブは自分のスタジオでボーカルとオルガンを録音して、それをヴァン・モリソンに送ったようだ。このアルバムはタイトルから分かるように、ヴァン・モリソンとゲストとのデュエット曲で出来ているが、ゲスト16名中ヴァンとスタジオで録音しなかったのはスティーブだけだったとか。なんとも彼らしいというべきか。でもスティーブはこのように自宅録音をしたものを送って録音に参加することはよくあります。