2005-06-14

今年もやっぱりウィンウッドです!ライブ終了後に嬉しいことが。 Baltimore, MD (2005/06/14)

Steve Winwood Live at Rams Head Live! (Baltimore, MD)

セットリスト

1.Now that you are alive (6分)
2.40,000 headmen (7分)
3.Walking on (5分)
4.Can't find my way home (5分)
5.Cigano (10分)
6.Rainmaker (12分)
[休憩 (15分)]
7.Leave a FAX or Send a Message (16分)
8.Bully (7分)
9.Who knows what tomorrow may bring (9分)
10.Higher Love (9分)
11.Low spark of high heeled boys (22分)
12.Back in the High life (10分)
13.Dear Mr. Fantasy (9分)
14.I'm a man (6分)
[アンコール]
15.Crossroads (7分)
16.Gimme some lovin' (8分)


[ウィンウッド、2005年も全米ツアー]
去年のボナルーでスティーブがトラフィックの再結成を高らかに宣言するのを目の前で聞いたのが今から一年前。 しかし今年始めにジム・キャパルディが天国へと旅立ち、再結成は夢と消えた。長年の友人を亡くし、スティーブの音楽活動にも 影響するかと思っていたが、 今年も全米ツアーをやると知ってとてもうれしかった。About Timeのツアーも今年で3年目になるので、今までと少し変えてくる だろうと予想していたが、バンドのメンバーをギターのJose Neto(ジョゼ・ネト)以外は一新してきたのにはちょっとびっくりした。 はたして今年はどんな演奏をみせてくれるのか。

[ライブ会場に着く ]
当日は渋滞があったので、思っていたよりも遅くついたのだが、まだ会場の入り口には全然人が並んでない。去年も経験したことだが、 アメリカ人は並ぶことにそんなに熱心ではないようだ。時間があったのでどこかで軽く何か食べようと思ったのだが、その付近には そういうものは見当たらないようだった。仕方なく何も食べずに列に並ぶことにした。軽食は少しもっていたのでまあなんとかなるだろう、 と思ったのだが、実はこの考えが甘かった。 7時に入場するとき、会場のスタッフが僕のポーチをチェックして、「飲食物は持ち込み禁止」だと知らされた。そのため持っていた 飲み物はその場ですべて飲み、軽食の方は捨てるはめになってしまった。。。(あとでこれがかなり響くことになる)

[ライブ開始を待つ]
メリーランド州Baltimoreにある Rams Head Live! は1600人収容の小ホールでほぼ全席立ち見である。自分は例によって最前列の中央やや左。 オルガンまで3m、SAXのポジションまで2mぐらいのところに陣取った。開演の9時までヒマだったので、去年のAshevilleライブの時も したように、ステージに上半身をのばしてオルガン横においてあるモニターを覗いてみた。そこに写っていたのは自分の知らない 曲の歌詞のようだった。ひょっとして新曲なのか?それから、そのモニターのまえにはMac Miniがちょこんと置いてあった。 実はスティーブもマックが好きなのだと勝手に結論づけてしまう。その後ステージ上をくまなく観察すると、思いがけないものを 発見!! 自分のすぐ前にサックス奏者がつかうフォルダが置いてあって、そこに今日のセットリストがのっているではないか! 再び上半身を思いっきりのばしてのぞいてみると、、、 何?1曲目がNow that you are aliveとはちょっと意外。 おっ、Rainmakerをやるじゃん。え、アンコールにCrossroadsだ!でもDifferent Lightはやらないのか。。。 セットリストを事前に知ってしまうと、ライブ時の楽しみがなくなるという見方もできるけど、まあ開演までとてもヒマだったので、 時間をつぶすことができてよかったです。 会場を見渡すと、聴衆はやはり中年以上が多い。 自分はAbout TimeのTシャツを着てきたが、ウィンウッドのTシャツを着ている人は他にはいないようだ。

[待望のライブが始まったが、しかし、、、]
9時過ぎに注目の1曲目が始まったが、スティーブが歌い始めて唖然とした。ギターとドラムの音量が大きすぎて、 それ以外の楽器が全然聞こえない。特にボーカルはもうかすかにしか聞こえてこない。去年のAsheville でも同じことが 起きたのだが、今回の方がひどい。スティーブが口を大きく開けて歌っているのがよく見えるが、それでも聞こえないのは 全く皮肉である。ボーカルは脳内補正して聴くしかないが、それでは楽しめるわけがない。 小ホールでの最前列は演奏者を見るぶんには申し分ないが、音のバランスは最悪だと言わざるをえない。 特にギターの音量が大きすぎるように感じた。まぁ自分の目の前にジョゼのギターアンプが置いてあるのでそれも当然か。 1,3曲目はライブで聴くのが初めてなので注目していたのだが、 ボーカルがよく聞こえないのに動揺してなんだかよくわからないうちに終わってしまった。。。 その次のCan't Find My Way Homeはボナルーでも聴いて感動した思い出の曲だ。 イントロでスティーブが自分の目の前わずか 1mの所までよってきた。手をのばせば足にさわってしまえる距離だが、さすがにそんなことはできない。 そのかわり、スティーブの足下から顔を見上げるというかなり奇妙な体験ができた。相変わらずボーカルはよく聞こえないが そのかわりに下から見上げるスティーブ を脳裏に焼き付けるようにした。ライブ前半の最後はトラフィックのRainmakerだ。オルガンのソロから始まり、なにやらしっとりと した感じだ。曲のイントロでいきなりドラマーが立ち上がり何やら意味不明のかけ声を発した。あれはいったいなんだったのだろうか。。。 曲の後半になるとギター、パーカッション、ドラムがにぎやかになり、かなりジャムっぽくなった。

[後半が始まる]
休憩をはさんで後半の1曲目はジョゼのインスト曲であるFAXだ。皮肉にもボーカルがないため、この曲はわりと印象に残った。 ソプラノサックスでのテーマのあと、オルガン、パーカッションとソロが渡り、最後はドラマーのDavide Giovanniniが燃えるような 激しいソロを披露する。FAXはどっちかというと落ち着いた感じの曲なのだから、そこまで激しくしなくてもいいように思ったが。。。 ソロはなかったがこの曲をまとめているのはジョゼのギターであると実感した。 Low Sparkでは哀愁を帯びたジャズっぽいサックスソロが印象的だった。サックスのJay Davidsonはアドリブで吹きまくるという タイプだ。元はジャズ出身なのだろうか。この曲でもジョゼのスケールの大きいギターソロはやはり健在だった。 今回も自分はジョゼのほぼ正面にいるにもかかわらず、彼とアイコンタクトはなぜかあまりできなかった。 Back In the High Lifeのイントロの時もスティーブは自分の方によってきた。再び下からスティーブを見上げる。困ったことに この曲ではボーカルとマンドリンは全く聞こえなかった。。。周りの人が皆歌うので、それにかき消されてしまったのだ。 皮肉にも自分のすぐ後ろの人の歌声はよく聞こえる。まるで大カラオケ大会のようだった。 後ろの方に行けばボーカルもよく聞こえると周りのひとに言われて、そうしようかとおもったが、Ashevilleのときのようにライブ 途中からボーカルの音量が上がる可能性もあったので結局最前列に残ることにした。 今から思えば、ここの会場では2階席が一番良かったかもしれない。会場が小さいので、2階席でもステージから10mぐらいしか離れ ていない。そのあたりならおそらく音のバランスもずっといいだろうし、ステージもよく見渡せる。 今回のライブではギターの音量が大きめだったこともあって、Dear Mr. Fantasyは迫力があった。おまけにこのドラマーは激しく なりがちなので、この曲はとても熱い演奏になった。 Gimme Some Lovin'が終わってライブ終了直後、去年のAshevilleのときと同じようなタイミングでスティーブに右手を差し出した のだが、なんと空振り!!自分の隣の人までは握手をしてもらえたのに、残念。。。 最前列でみることができたが、ボーカルがほとんど聞こえなかったため、ライブで完全燃焼するにはいたらなかった。もしまた 小ホールで見る機会があったら、後ろの方や2階席に行くことを考えなくてはならないだろう。

[ライブ終了後、疲れがどっとでる]
ライブ中はさほど気にならなかったのだが、ライブ終了後にかなり体が消耗していることに気づく。会場の外に出ると、ホットドッグ などの屋台がでていたので、そこで適当に食べ物を買って一気に食べた。 でもその直後、いままでたまっていた疲れがどっとでて、動けなくなってしまった。会場入りする際に軽食を取り上げられてしまったため、 この日は昼食後12時間何も食べることができなかったのだ。 しかも午後は数時間車を運転し、さらに7時に会場入りしてから12時までホールにずっと立っていたのだ。実は今回ライブを見るに あたって「無理をしない」という目標を立てたのに、これでは全く逆である。 そもそも昼食後12時間何も食べなかったというのは、 生まれてから今日が初めてではないか!

[それでも次の作戦を開始!]
でもこのまま終わってしまうわけにはいかない。そこで気力を振り絞って次の「作戦」を開始する。コンサート会場の裏通りに 移動するとそこにはウィンウッドの大きなツアーバスが横付けされていてファン数人が すでに集合している。自分もそこに加わり、スティーブを「待ち伏せ」することにした。体力を消耗しきっていたので、その場に しゃがんでじっと待つ。スタッフが機材等をバスに詰め込むのが終わってからしばらくして、 1:15にようやくスティーブが出てきた!疲れていたのだが、その時だけ元気になった。 スティーブは黒い帽子をかぶり、ライブの時とはちょっと違う雰囲気だ。これが「素顔のスティーブ」なのだろうか。ファン 一人一人に丁寧に対応するさまはまさに英国紳士だ。それにしても自分の目の前にいるなんて ホント夢のようだ。。。そこで素晴らしいことがいろいろ起きたのですが、、、 強烈すぎるのでちょっとここには書けません。ご想像におまかせします(笑)。 でもそこで起きたことを一つだけ書きましょう。日本でもぜひライブをしてください、とスティーブにお願いしておきました (でもはっきりとした返事はもらえませんでしたが)。

スティーブとお別れしてからようやく自分も会場を後にする。 すでにふらふらであったが、なんとか気力を振り絞って必死の思いで車を運転する。だらだらと脂汗が吹き出てきてとまらない。 やっとのことで午前2時にホテルに戻り、部屋へ入るなりそのままベッドに倒れ込んだ。 でも翌朝は6時に起床でした。。。う~ん、無理しまくりですね。今回も結構つらかったな。

[さて次は?]
スティーブに直接会えたのは素晴らしかったが、ライブのことを考えるとなんか複雑な気持ちだ。 彼の音楽に魅せられてライブにくるのだから、ボーカルがよく聞こえなかったのは本当に残念だった。 ライブで完全燃焼することはできなかったので、このリベンジは4日後のAtlantic Cityで!! さて、次回のライブにはどう望むべきか。。。作戦を練ることにした。

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