2007-06-29

世界一のウィンウッドファンと共にライブを楽しむ - Las Vegas, NV (2007/06/29)

 

セットリスト:

  

  1. I'm a man (6分)



  2. Bully (9分)



  3. Cigano (7分)


  4. Rainmaker (12分)

 


  5. Can't find my way home (5分)


  6. Had to cry today (8分)


  7. Light up or leave me alone (15分)

 
 
休憩(17分)


  8. Leave a FAX or send a message(12分)



  9. Who knows what tomorrow may bring(11分)



10. Empty pages (6分)



11. Higher love (8分)



12. Back in the high life (9分)



13. Dear Mr. Fantasy (10分)



14. Crossroads (7分)



アンコール

  

15. Why Can't We Live Together (7分)

  

16. Gimme Some Lovin' (6分)


Steve Winwood Vo (all except 8), org(1,4,(5),7-11,14-16), g(5,6,13), mand(12)
Jose Neto g (All except 13)
Paul Booth ts(1-4,7-11,14,16), FL(4), org(5,6,12,13), perc(3,7),BVo(1,4,7,9,11,12,16)
Kar Vanden Bossche Perc (All except 13), BVo (11,12)
Richard Bailey Dr

世界一のファンと共に 

先週はスキーや大自然で有名な観光地アスペンでのライブを観に行ったが、今度はギャンブルと娯楽で有名なラスベガスでのライブだ! 実はこのライブは当初観る予定にしていなかったのだが、イギリス人のバリーさんが行くというので自分も急遽行くことにしたのだ。 以前ここでも少し紹介したことがあるが、バリーさんは間違いなく世界一のウィンウッドファンである。 60年代のスペンサー・デイヴィス・グループ時代からスティーブのファンになり、それ以後もトラッフィックやソロのライブはもちろん、 1969年のブラインド・フェイスのハイドパークのコンサート(DVDが去年発売)も観に行ったそうだ。ファン歴は実に40年である! 近年はイギリスはもちろんアメリカにも足を運び、ウィンウッドライブを観ている。 バリーさんとは数年前からメールや電話などを使って情報交換等をしていたのでいつかぜひお会いしたいと思っていた。 レポにも書いたように、実は今からちょうど2年前のシカゴでのライブの時にもバリーさんと会う約束をしていたのだが、残念ながら実現しなかった。 今度こそ夢を実現させたいものだ!

2年越しの約束を果たす!がしかし。。。
ラスベガスに着いてホテルにチェックインしてからバリーさんに連絡してみる。 ホテルの場所を聞いて待ち合わせ場所のアイリッシュのバーに行くとバリーさんもすぐに来てくれた。会うのはこれが初めてである! 2年越しの約束を果たせて実にうれしい。やはりこの広いアメリカで人に会うというのは難しいものだ。 ホテルのバーで一緒にギネスを飲みながらウィンウッドの話でいろいろ盛り上がった。 娘さんも一緒で、親子でウィンウッドのライブをイギリスから観に来るなんて素晴らしい!もっとも彼女はスティーブのファンというわけではないと言っていたが。。。 その後夕方に3人でホテルの外に出てみたが、信じられないほど暑い!! 地元の人によると、まだこれでもマシな方だそうだが、すでに気温は40度を超えていただろう。 そのまま外を歩いていたが、なんとバリーさんが日射病にやられてダウンしてしまった。顔色がみるみる悪くなっていく。 すぐに近くのホテルに入って充分水分を補給する。医者にみてもらった方がいいとホテルの人に言われたが、なんとバリーさんは断固拒否。イギリスからウィンウッドを観るためにわざわざ来たのだから。。。 結局休憩も兼ねて3人で食事をしたら、ようやく回復することができ、ライブが始まるまでには普通の状態に戻っていた。

Hard Rock Hotel
その後、ライブ会場があるHard Rock Hotelへ行く。 その名の通り、このホテルはロックと関係がありすぎるという感じだ。ホテルのあちこちにギターなどが飾ってあって独特の雰囲気を出している。 また楽器をあしらったデザインのものも多くみられる。ライブ会場の The Jointも同様に素晴らしいと思った。 やはりここにも楽器がいろいろ飾ってあり、またそれほど大きな会場ではないのに、大型スクリーンがステージの両側についている。 実はバリーさんと一緒にスティーブにビールの差し入れをしようと企んでいたのだが、バリーさんと知り合いのツアースタッフが見つからなかったので、やむなく断念。 The Jointは1400人収容の小ホールで自分の席は20列目のオルガンのほぼ正面。チケットを買ったのがライブの数日前だったので席はかなり後ろの方だ。

  ライブ会場の The Joint の入り口でバリーさんと

ライブが始まる
オルガンから分厚い低音が聞こえてくる。最初の曲はI'm a manだ。 5月のHighclere城でのライブと似た演奏。後半のスティーブとポールのボーカルの掛け合いがとてもファンキーだ。 会場の見栄えと雰囲気は素晴らしいのだが、この会場の音はそんなにいいとは思わない。残念なことに高音が少し割れている。。。スティーブのオルガンは今日も好調だ。 2曲目のBullyはアルバムAbout Timeからの曲。ギターとサックスのソロもあった。 次のCiganoではサックスが加わっているのが新鮮に感じる。 About Timeのアルバムではもちろん、去年までのライブではこの曲にサックスは加わっていなかった。でもそれはそんなに目立っていない。ジョゼがやや激しいギターソロを披露する。曲が終わってスティーブのMCが入る。 その次のRainmakerは芸術的な作品に仕上がっている。しっとりとしたイントロが印象的だ。 ポールはフルートでテーマを吹く。それに引き続きジャズっぽいフルートソロも披露。曲後半のギター、サックスのソロも完璧で見ごたえがある。先週のアスペンでもそうだったが、Can't find my way homeではジョゼがスティーブとともにギターを弾いているのが新鮮だ。 今年のこのバージョンも悪くない。ブラインド・フェイス時代と同じDbのキーで歌っているが、あれから約40年たってもいまだにスティーブのボーカルは素晴らしい。

  Can't Find My Way Home

Had To Cry Todayに感動!
スティーブがストラトに持ち替えたので、次はMedicated Gooかと思いきや、 なんとBlind FaithのHad to cry todayだ!! 自分のまわりからも歓声があがる。この曲を生で聞けて感激だ。Highclere城のライブでもクラプトンと一緒にやった曲だ。来月に行われるCrossroads Guitar Festivalの準備の意味合いもあるのだろうか。 曲の最後のスティーブとジョゼのギターバトルはとても見ごたえがあった。

  Had To Cry Today

それが終わるとスティーブはオルガンに戻り、Light up or leave me aloneだ。 この曲もいつ聴いても素晴らしく安定している。曲の途中で珍しくスティーヴが観客にLight up!のかけ声をするように促していた。もちろん自分も力一杯叫ぶ。 休憩の後はジョゼのインスト曲であるFaxで後半が幕開けだ。 ポールのテナーサックスでのテーマの後はオルガン、サックス、パーカッション、ドラムのソロが続く。後半2曲目はトラフィックのWho knows what tomorrow may bringだったが、これはアレンジを少し変えてきた。 イントロのギターがとてもファンキーで、イントロだけではなんの曲か分からなかったほどだ。出だしではなぜかマイクの調子が悪く、思わずスティーブも苦笑い。 マイクはすぐに直り、一番の歌詞を歌い直して一件落着。ジョゼのギターソロも見ごたえ十分だ。その後にパーカッションとドラムだけの演奏をバックにポールとスティーブがボーカルの掛け合いをする。

Empty Pages

それが終わると同じくトラフィックのEmpty Pagesだったが、この曲がライブ後半に演奏されるのはまれなのでちょっとびっくり。 でもすべての奏者の演奏がかみ合っていてとても安定しているし、ボーカルものびがあって声がよく出ている。次のHigher Loveは会場の誰もが知っている曲なので当然盛り上がった。 とても迫力ある演奏だ。曲の終わりのジョゼのソロが印象的。続いてのBack in the high lifeではスティーブはステージ中央でマンドリンを演奏。この曲でも会場はとても盛り上がる。

  Back In the High Life

次のDear Mr. Fantasyでは当然のように迫力ある演奏だ。 2005年のライブでも経験したが、最後のクライマックスの音量が2倍になった。でも最初にも書いたようにこの会場では音が多少悪いので、さらに音がびりびり響く。 正直言っていい効果を上げているとは思わない。先週のアスペンではそうしなかったのになぜ今回はそうすることにしたのだろうか。

  Dear Mr. Fantasy

ラストの曲はCrossroadsだ。 クラプトンのバージョンに比べて少しゆったりしたテンポで演奏される。この曲でジョゼのギターが炸裂しやや激しいソロを披露した。スティーブは去年からこの曲をラストに持ってくるのが好きなようだ。

  アンコール (1) Crossroads

アンコール (2) Gimme Some Lovin'

いよいよアンコール

先週のアスペンに引き続き、アンコールはWhy can't we live togetherGimme some lovin'の2曲。今年のアンコールはどうやらこの2曲で決まっているのか。 会場は総立ちだ。バリーさんの席は自分のところから少し離れていたのだが、娘さんと一緒に立ち上がってじっとステージを見つめている。 ノリノリでライブを楽しんでいるのかと予想していたのだが、意外にも冷静に楽しんでいる。

  ライブ終了後のあいさつ

ライブを終えて

音が多少悪かったのは残念だったが、 Had to cry todayをやってくれたしバリーさんとも会えたので満足だ。バリーさんはもちろん、娘さんも充分ライブを楽しむことが出来たそうだ。 今日のライブではジョゼのギターソロは稲妻のようになることが多く彼の存在感がだいたいどの曲でもあった。でも今回Low Sparkをやらなかったのにはびっくりだ。 過去に自分が観たウィンウッドのライブでこの曲をやらなかったのはこれが初めてだ!会場から自分たちのホテルに戻りバリーさんとお別れする。 イギリスからはるばる来てもう明朝に帰国である。来月のCrossroads Guitar Festivalでの再会を誓ってしっかり握手をした。

娯楽とギャンブルの町に別れを告げ、明日はLAでのライブだ!


  ライブ終了後のHard Rock Hotelと夜のラスベガス


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