2017-04-19

Had To Cry Todayのレコーディング秘話

The Great British recording studios / Howard Massey著という本を図書館で見つけました。1950-80年代のイギリスのレコーディングスタジオの状況を詳細に記録してあります。紙質もよく、昔の写真も見ごたえがあります。当時の録音やスタジオに興味のある方はぜひどうぞ。

ウィンウッドが使用したスタジオもいくつかのっています。Olympic Studio (Traffic, Blind Faith), Island Studio (Traffic, Go), Basing Street Studio (Winwood solo)。この本にBlind FaithやGoの録音に関する話が出ています。また、ウィンウッドのファーストアルバムで使われたIsland Mobileの詳細も出ています。自分は録音機材等には詳しくないので、この本の重要性が十分理解できないのが残念ですが。。。

でもBlind Faith(1969)のHad To Cry Todayの録音エピソードは面白かったです。この曲はクラプトンとウィンウッドのギターバトルが印象的。録音エンジニアのAlan O’Duffy氏によれば、この曲は9分近くと長いので、録音で何かエキサイティング効果を出したかった。エコーなどいろいろやってみたが満足いく出来ではなかった。そこで、ちょうどハンドヘルドのマイクで楽器のスピーカーから出る全体音を拾っていたので、曲の一部でそのマイクを頭上でぐるぐる回してみた。そしてそれを聞いてみたら意外にもエキサイティングだったのでその部分を挿入した(6:41から6:51まで)。音もぐるぐる回っていますね。録音でしか出せない技でしょう。

Had To Cry Today (by Blind Faith)



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