Revolutionsボックスセットの目玉の一つは付属の60ページの冊子で、ライナーの長文記事と写真が豊富に含まれています。ウィンウッドに関する記事はこれまで多く読んだけど、この文章は近年まれに見る素晴らしい内容で、著者のDylan Jones氏はウィンウッドを最大限に讃えています。
しかし実は僕はこの記事をRevolutions発売前に読んでしまっていたんです。。。なぜかというと今月号のアメリカの大衆雑誌GQに「Steve Winwoodを讃えて」という記事が載ったのですが(これはGQ.com [リンク切れ、下の注参照]で読めます、Barryさん情報thanks)、著者がDylan Jones氏であることにピンと来て、また文章の質の高さから、これはひょっとしたらRevolutionsの冊子に含まれているライナーと同一か、もしくは酷似しているのかな、と思ったのです。そしてRevolutionsを入手してからまっさきにライナーをチェックしてみたら、、、なんと全く一緒でした!Revolutionsを購入しなくてもこれが読めるようになっているのはかなり寛大だと思うけど、(音楽の専門誌ではない)GQ誌にこの文章が載ったということは、広く一般の人にウィンウッドのことを知ってもらいたいというウィンウッド側の意向があったのかもしれません。
内容はスティーブについて今までに書かれた他の多くの文章と似たところもあるけど、Jones氏はスティーブの45年に及ぶキャリアを各時代ごとにスティーブ自身や関連ミュージシャン(Eric Clapton, Spencer Davis, Paul Wellerなど)の言葉を交え、著者独自の表現で述べています。ウィンウッドはミュージシャンのなかのミュージシャンであり、特に1969年のブラインドフェイスのハイドパークのコンサートでは地球上で最もかっこいい男だったと述べています。スティーブはいつの時代でも最高のアルバムを作る事が目的であり、ロック、ジャズ、フォーク、エスニックミュージックを融合した音楽作りを現在までしているとのこと。また彼が音楽一筋で生きて来たことがよく分かります。スティーブによれば、ミュージシャンは音楽を楽しんで聴くことはしないそうで、音楽を聴くというのは彼にとって宿題をするようなもの。どうやったらこういう音がでるのか分析し、自分の音楽にどうやって生かすかを考えるから。従って音楽を聴きながら車の運転をすると道を間違えてしまうこともあるそうです。おしまいにスティーブは、(いつごろなのかは書かれてませんが)レコーディング時のエピソードを披露しています。ある日自分たちの録音をバンドのメンバーと聴いた時、皆がドラムがうるさすぎると言ったが自分はそう思わないので議論になった。皆が帰って清掃の婦人が家にやってきたときも自分はそれを聴き続けていた。そしたら彼女までが『あら良い音楽ね、でもドラムがうるさすぎだわ!』と言ったので、一晩中悩んでしまった。。。ウィンウッドは音楽が全てなのである。
(注)これと同じではないが、同著者による短縮バージョンとも言える記事がこちらにあります。
2010-06-23
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